2014年5月 山口県 下関市 豊浦町 鬼ヶ城登山 [山口県]
そこそこ簡単そうな山を発見したので、登りに行ってみました。
下関市豊浦町の鬼ヶ城。名前に「山」が付いていませんが、山です。
知らなかったら何かの史跡と勘違いしそうな名前です。
標高は619m。
南に竜王山、北に狩音山と続いていて、縦走ルートもあるようですが、今回は初めてなので、上って降りる最短ルートで行きます。
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場所は下関からICから30分ちょっと、山間を走る県道244号線沿いにあります。
登山口は周りに何もない所で、最寄りのコンビニは、下関ICから県道244号線で来る場合は、下関球場付近です。
登山道へは、近くに龍泉寺と言うお寺があり、そのお寺の1本手前が登山口への脇道です。
今回カーナビで龍泉寺を目的地にして向かいました。
龍泉寺の入口。せっかくなのでお寺にも寄ってみました。ちょっと道が細くて恐かったです。
駐車場にトイレが設置してあったので、ついでに使わせて頂きました。
龍泉寺の入口のちょっと手前に、鬼ヶ城の登山道入口の看板が立てられていました。
ちょっと地味なので見逃しそうです。ここから脇道に入っていきます。
脇道に入り、細い道をしばらく進みます。
正面に見える山が鬼ヶ城のようです。
うーん、アレを全部徒歩で登るのか…。
こうやって見ると、気が遠くなりそうです。
道の突き当たりに、けっこう広めの駐車場がありました。
登山口の近くに案内看板が立てられています。
ここから鬼ヶ城と狩音山へ登れるそうです。
登山口から山頂まで約2500m、70分だそうです。標高135mからのスタートです。
看板の近くに、木で作られた杖が置いてありました。
私は使わなかったので、使い心地は分かりません。
さて、出発です。時刻は11:50。(ピン1)
道が分かれてますが、左側が登山道です。
登山口からしばらく杉林の中を進みます。
途中、石垣のような物がありました。史跡かなと思いましたが、新しい物のような。
なんなんだろう。
徐々に傾斜が出てきました。道の脇には岩がごろごろした沢がありましたが、水はほとんど流れてませんでした。
登り始めて10分くらい、ちょっとだけ木が無い場所がありました。
ここで時刻は12:00ちょうど。
そして再び林の中へ。
山頂まで2,140mの看板がありました。12:03。標高230m。(ピン2)
こういうのがあると、登る励みになります。
豊洋中美術部が設置してくれたそうです。
序盤は、道が細く、そこそこの角度で蛇行した登りが続きます。
山の斜面を蛇行しながら、ひたすら登る感じです。
道は土だったり、石がごろごろしていたり、葉っぱが積もっていたりと様々です。
傾斜のある場所がほとんどなので、滑らないように注意が必要です。
傾斜のきつい場所でも、階段状に作られた場所は無いので、両手が自由に使えた方が良いかもしれません。
ほどなくして、山頂まで1870メートルの看板です。12:10。標高279m。(ピン3)
相変わらず蛇行した登りが続きます。
そして基本的にずっと林の中で、眺望的な楽しさはあまりありません。
12:21、山頂まで1,540mの看板です。ここで標高356m。(ピン4)
この場所には、「3合目展望所」と書かれています。
東の方向の景色が見えるようになっていました。
豊浦町豊洋台の町と、その向こうに響灘の海が見えます。
だいぶ登った感があります。
この登山ルートは、ほとんどが林の中なので、景色が見られる場所がほんとに少ないです。
そしてまた林の中へ。ここは足下に石がごろごろしてます。
12:39、頂上まで980m。標高475m。(ピン5)
景色のない林の中の道が続いてます。
落ち葉が積もった道です。これでけっこう角度のある場所も多くあり、滑りそうで恐いです。
12:47、ちょっと広い場所に出ました。そして、看板と道しるべがあります。
標高515m。(ピン6)
鬼ヶ城山頂(20分)と、狩音山(15分)への分岐点です。
狩音山へもついでに行けそうな感じですが、今回は鬼ヶ城のみにしておこうと思います。
看板には、この辺一帯の山の、縦走路の説明がありました。
鬼ヶ城、音狩山、白滝乃頭、石畑峠と、縦走可能なようです。
「せきんじ岐れ」と書かれていました。ここの名前でしょうか。
鬼ヶ城の山頂へ進みます。
ここまでは、山の斜面を蛇行しながら登る道でしたが、ここからは尾根道のようです。
傾斜も緩くなりました。
この先、一旦下って、登ります。
景色が無いので、山の植物くらいしか楽しみが無いのですが、残念なことに時期が悪かったみたいで、あまり花が咲いてませんでした。
辛うじてツバキが残っているくらいでした。
しばらくして、小屋がある場所に着きました。
12:57。標高503m、ちょっと下がったみたい。(ピン7)
山頂まで360mです。
小屋は中に入れるようになってました。窓と扉が閉じられていたので、ちょっとこもった感じがありましたが、きれいに保たれていました。時計もちゃんと動いてます。
トイレはありませんでした。
4月29日、昭和の日には、鬼ヶ城祭りが行われているそうです。
小屋から山頂に向けて進みます。
写真ではあまり伝わりませんが、山頂を目前にして、これまでにない最高の傾斜に遭遇です。
ロープを見つけましたが、切れているようで、本来の機能を果たしていないようです。
道は斜面に対して真っ直ぐ続いているのですが、そこからすこし外れた方が登りやすいです。
また、木やロープを掴みながら登ることになるので、手袋を準備しておいた方が安全です。
ここでは杖は邪魔になりそうです。
ちょっとだけ岩がごつごつした登りも出てきました。
急な登りが終わり、林が切れてきました。
頂上に到着です。13:25。1時間半かかりました。
山小屋から山頂まで、距離はたいしてないのですが、とにかく傾斜が急で大変でした。
山頂には、ピッケルをかたどった、鐘の付いたモニュメントが建てられています。
山頂の印。鬼ヶ城619.6m。(ピン8)
ん?、登山口の看板も619.6mでしたが、分岐の縦走路の看板は619.9mって書いてありました。どちらが正しいのかしら。
高さ的にはスカイツリーに近いです。
山頂からは360度の景色が楽しめます。
北の方向は、川棚の街が一望です。この高さから見る豊浦は初めて。
南西の方向。吉見の方です。吉母海水浴場かな。
東の方向。なんとなーく、瀬戸内海と小野田のあたりが見える気がします…。
すこしもやっとした感じでしたが、豊浦をくまなく一望できる景色に満足です。
さて、14:00下山開始。
狩音山の分岐で14:26。
3合目で14:47。
15:21駐車場到着で、無事下山完了です。
あら、意外と下りも時間がかかってしまいました。
下山途中に気がついた、不思議な植物。真っ白くて、柔らかいアスパラのような植物。
踏まれないように誰かが周りに枝を立てて行ったようです。
帰ってから調べたら、「ギンリョウソウ(銀竜草)」(もしくは「ギンリョウソウモドキ(銀竜草擬)」)のようです。
光合成をしないから真っ白で、菌類と共生して栄養を摂っているそうです。
15cmくらいに成長して、下向きに花が咲くそうです。これはまだ咲く手前のようです。
これ、道の端に生えていたのですが、じゅうぶん踏まれそうな場所だったので、あまり登山客がいない山だから見ることが出来たのかも知れません。
この日遭遇した登山客は、2組でした。(5/5、GWの真っ直中で)
下山時に気がついたのですが、登山口付近に、登山ノートが置いてありました。
遠くからお越しの方は、是非ご記入下さい。
距離も標高も難所も特にない、初心者向けの山だと思いますが、途中ちょっと急な所と、頂上手前にすごい急斜面があるので、初心者でも健脚でないと難しいと思います。
急斜面を登るのに際して、木を掴むのに軍手などがあると良いかと。
滑りやすい箇所も多々あるので、しっかりした登山靴が良いと思います。
最後に、登山行程。
左上が登山口(ピン1)で、真ん中の一番下が山頂(ピン8)です。
・豊浦町観光協会
http://www.toyoura.net/charm/nature/oni/
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